居場所≠プライスレス
結局、晦日から正月の休み彼に会わずに終わった。
私が酷い情緒不安定をこじらせて、色々おかしくなってきているのも原因かもしれない。
そしてそのストレスは同棲する為の部屋を探すのに、彼がこれっぽっちも信用ならないというのが原因かもしれない。期日までに探すと言われて、ろくでもない部屋を契約するんだろうなと。
実際ろくでもない部屋を引っ張り出してきて見せてきた。
周囲の同棲をしている人たちは大抵、男性側がちゃんと前もって借りる賃貸の必要条件と妥協点を聞いて契約まで取り付けてくれているみたいなのに…… 皆が同じじゃないのは知ってる。けどあまりにも彼のやり口は疲れる。
私が正社員として就職できていたりして彼以上に収入があればこんな悩みなかったのだろうか。そうじゃなくても、現時点で彼より貯蓄を持っていれば自分名義でさっさと契約出来たかもしれない。
年上の相手と一緒になっていれば、安心して任せられただろうか。別に年上だから生活力があるとは到底信じてなどいないが。
いっそ同棲のことなんか取りやめて、人生の再出発を考えるのも魅力的である。
今世で再出発できずに、来世にしてしまうことも考慮している。
彼に病気を治せと、いつぶりかは知らないが言われた。
今の今まで、酷くなって辛い苦しいと言っても精神科に力ずくで連れて行ってくれたことなんかあっただろうか? 家族も彼もそんなことはしてくれなかった。いつだって私の自発的行動で治療に向かっていた。
そしてそんな私を見かねて、家族も彼もあまりいい目では見ていなかった。
病院に行かなくなって、ひきこもった時、逆に何も言われなくなった。むしろだんだん寛解に向かっているとさえ思われた。
しかしだんだん本当にひきこもりが長引いてくると、どうして働かない、やっぱり未だに病気なのかと。
ついには治療に向かわないのは君の意志の弱さだとまで言われた。それの何がいけない。
治らない、ドクターショッピング、止まらない希死念慮、大量服薬。このサイクルにまた身を投じたところで協力してくれるのだろうか?
誰も手など貸してくれないだろう。
いつだって治療は孤独でしかなかった。医者もソーシャルワーカーも誰一人結局は信用ならなかった。